賞与支給時に届出は必要か
月々の給料(賃金)を支払う際、原則としてその都度の届出等は必要ありません。
しかし、賞与の支払い時には、社会保険関係の届出が支払の都度必要になります。
労働(労災・雇用)保険に関しては、年間で一括して申告することになります。
その他に関連実務として、税務関係では給与支払いに含めて報告等が必要です。
届出提出のタイミングと届出方法
正式には「被保険者賞与支払届」といい、賞与支払から5日以内の届出が求められています。
現実には5日を過ぎても届出可能で、例えば12月に支給した賞与があればすぐに届出れば大丈夫です。
届出方法やその他の制度の詳細は、日本年金機構のWebサイトをご参照ください。
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20141203.html
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2021/202103/20210304.html
給与からの保険料控除と計算方法
賞与支給の際は、毎月の給与と同様に保険料や税額等の控除を計算して支給する必要があります。
いわゆる「給与計算」業務の一つとしての、支給時に行う「賞与計算」とでも言えるでしょう…。
つまり、月々の給与計算とは別途に計算することになり、社会保険料も独自の計算式を使います。
標準報酬等級に基づく年間を通した保険料に対し、賞与の支払金額に応じた計算が必要なのです。
日本年金機構のサイトでは、こちらのページの2の(注2)で
賞与の保険料(被保険者負担分)については、「厚生年金保険料額表」にあてはめて控除するのではなく、被保険者ごとの標準賞与額に保険料率を乗じた額の半額を被保険者の賞与から控除してください。
とされています。
少しわかりづらいので、弊所では年齢区分ごとに分けた独自の計算式の資料を作って配布しています。